FP3級試験で出題される「ライフプラン策定上の資金計画」の重要ポイントと例題についてまとめました。
ライフプラン策定上の資金計画の概要
ライフプラン策定上の資金計画は、個人や家族が将来のライフイベントに備えて資金を計画的に準備するためのプロセスです。
これには、住宅購入、教育費、老後資金などの大きな支出を見越して、どのように資金を貯め、運用し、管理するかが含まれます。
資金の種類 | 主な内容 | 具体例 |
---|---|---|
住宅資金 | 住宅購入やリフォームのための資金 | 住宅ローン、財形住宅貯蓄、親からの贈与 |
教育資金 | 子どもの教育に必要な資金 | 学資保険、教育ローン、奨学金 |
老後資金 | 老後の生活を支えるための資金 | 年金、退職金、個人年金保険 |
1. 住宅資金
住宅資金は、住宅を購入するための資金です。住宅購入には多額の資金が必要であり、一般的には自己資金と住宅ローンを組み合わせて調達します。
住宅資金の調達方法
- 自己資金: 住宅価格の20%~30%程度を自己資金として準備することが推奨されます。
- 住宅ローン: 残りの資金は住宅ローンで調達します。住宅ローンには以下の種類があります。
- 民間住宅ローン: 金融機関が提供するローンで、金利や条件が異なります。
- 財形住宅融資: 企業が提供する福利厚生の一環として利用できるローン。
- フラット35: 長期固定金利の住宅ローン。
住宅ローンの金利の種類
- 固定金利型: 返済終了まで金利が変わらない。
- 変動金利型: 金利が半年ごとに見直され、返済額が5年ごとに見直される。
- 固定金利選択型: 返済当初の一定期間(2年、5年、10年など)が固定金利で、その後に固定金利型か変動金利型かを選択する。
住宅ローンの返済方法
- 元利均等返済: 毎月の返済額が一定で、元本と利息を均等に返済する方法。
- 元金均等返済: 毎月の元本返済額が一定で、利息が減少するにつれて返済額が減少する方法。
2. 教育資金
教育資金は、子どもの教育に必要な資金です。
教育費は、幼稚園から大学までの学費や関連費用を含みます。
教育資金の調達方法
- 学資保険: 子どもの教育費を準備するための保険。契約時に一定の保険料を支払い、満期時に学資金を受け取る。
- 教育ローン: 教育費を借り入れるためのローン。日本政策金融公庫や民間金融機関が提供。
- 奨学金: 日本学生支援機構(JASSO)などが提供する奨学金制度。返済が必要なものと不要なものがある。
教育資金の計画
- 早期の計画: 子どもが生まれた時点から教育資金の計画を立てることが重要です。
- 積立方法: 定期的な積立や学資保険を利用して計画的に資金を準備します。
3. 老後資金
老後資金は、退職後の生活を支えるための資金です。
長寿化に伴い、老後資金の重要性が増しています。
老後資金の調達方法
- 公的年金: 国民年金や厚生年金などの公的年金制度。
- 退職金: 企業から支給される退職金。
- 個人年金保険: 自分で加入する年金保険。
老後資金の計画
- 早期の準備: 若いうちから老後資金の準備を始めることが重要です。
- 資産運用: 投資信託や株式などを利用して資産を増やす方法も検討します。
練習問題と解説
問題1
次のうち、住宅資金の調達方法として適切でないものはどれですか。
- 自己資金
- 住宅ローン
- 教育ローン
- 財形住宅融資
【解説】
正解: 3. 教育ローン
教育ローンは、子どもの教育費を借り入れるためのローンであり、住宅資金の調達方法としては適切ではありません。
住宅資金の調達方法としては、自己資金、住宅ローン、財形住宅融資などが一般的です。
問題2
次のうち、老後資金の調達方法として適切でないものはどれですか。
- 公的年金
- 退職金
- 個人年金保険
- 学資保険
【解説】
正解: 4. 学資保険
学資保険は、子どもの教育費を準備するための保険であり、老後資金の調達方法としては適切ではありません。
老後資金の調達方法としては、公的年金、退職金、個人年金保険などが一般的です。
問題3
次のうち、変動金利型の住宅ローンの特徴として正しいものはどれですか。
- 返済終了まで金利が変わらない
- 金利が半年ごとに見直される
- 返済当初の一定期間が固定金利で、その後に金利が変動する
- 毎月の返済額が一定である
【解説】
正解: 2. 金利が半年ごとに見直される
変動金利型の住宅ローンは、金利が半年ごとに見直されるため、金利の変動に応じて返済額が変わる可能性があります。
他の選択肢は固定金利型や固定金利選択型の特徴です。
問題4
次のうち、教育資金の調達方法として適切でないものはどれですか。
- 学資保険
- 教育ローン
- 奨学金
- 退職金
【解説】
正解: 4. 退職金
退職金は、老後資金の調達方法として適切ですが、教育資金の調達方法としては適切ではありません。
教育資金の調達方法としては、学資保険、教育ローン、奨学金などが一般的です。
問題5
次のうち、元利均等返済の特徴として正しいものはどれですか。
- 毎月の返済額が一定である
- 毎月の元本返済額が一定である
- 返済額が徐々に減少する
- 金利が固定されている
【解説】
正解: 1. 毎月の返済額が一定である
元利均等返済は、毎月の返済額が一定であり、元本と利息を均等に返済する方法です。
他の選択肢は元金均等返済や金利の特徴に関するものです。
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