FP3級試験で出題される「ライフプランニングの考え方・手法」の攻略ポイントと例題についてまとめました。
ライフプランニングの概要
ライフプランニングとは、個人や家族の将来の生活設計を立て、それに基づいて資金計画を行うことです。
これにより、将来のライフイベントに備え、必要な資金を計画的に準備することができます。
1. ライフイベント表
ライフイベント表は、人生における重要な出来事(結婚、出産、子供の教育、住宅購入、退職など)を時間軸に沿って整理し、それに必要な資金計画を立てるためのツールです。
年 | イベント | 必要資金 |
---|---|---|
2024 | 結婚 | 300万円 |
2028 | 子供の誕生 | 100万円 |
2030 | 住宅購入 | 3000万円 |
2045 | 退職 | 5000万円 |
ライフイベント表を作成することで、将来の夢や目標が明確になり、それに向けた具体的な資金計画を立てることができます。
2. キャッシュフロー表
キャッシュフロー表は、現在の収支状況や将来のライフイベントをもとに、将来の収支状況や貯蓄残高を予測するための表です。
年 | 収入 | 支出 | 貯蓄残高 |
---|---|---|---|
2024 | 800万円 | 600万円 | 200万円 |
2025 | 820万円 | 610万円 | 410万円 |
2026 | 840万円 | 620万円 | 630万円 |
2027 | 860万円 | 630万円 | 860万円 |
キャッシュフロー表を作成することで、将来の収支バランスを見える化し、計画的な資金管理が可能になります。
3. 個人バランスシート
個人バランスシートは、ある時点での資産と負債の状況を表したものです。
これにより、現在の財務状況を把握し、将来の資金計画に役立てることができます。
資産 | 金額 | 負債 | 金額 |
---|---|---|---|
現金 | 500万円 | 住宅ローン | 3000万円 |
預金 | 800万円 | 車ローン | 200万円 |
株式 | 200万円 | 教育ローン | 100万円 |
不動産 | 4000万円 | 合計 | 3300万円 |
合計 | 5500万円 | 純資産 | 2200万円 |
個人バランスシートを作成することで、資産と負債のバランスを把握し、健全な財務管理が可能になります。
4. 複利係数の計算
複利係数は、将来の価値を計算する際に使用される係数です。
FP3級の試験でもよく出題されるため、しっかりと理解しておく必要があります。
- 終価係数:現在の元本を複利で運用すると、最終的にいくらになるかを計算するための係数
- 現価係数:複利運用で目標金額を達成するには、現在いくら必要かを計算するための係数
- 年金終価係数:毎年の積立金を複利運用すると、最終的にいくらになるかを計算するための係数
これらの係数を使いこなすことで、より正確な資金計画が立てられます。
5. ライフプランニングの手順
ライフプランニングを行う際の基本的な手順は以下の通りです。
- 顧客の目的や要望を把握する
- 顧客から聞いた情報をもとに現状の問題点を分析する
- 明らかになった問題点を解決するために対策とプランを練る
- プランを実際に実行する
- 定期的にプランを見直し、必要に応じて修正する
これらの手順を踏むことで、顧客のライフプランを効果的にサポートすることができます。
練習問題と解説
問題1
ライフイベント表を作成する際に考慮すべき項目として最も適切なものはどれですか?
- 現在の収入
- 将来のライフイベント
- 現在の資産
- 現在の負債
【解説】
正解: 2. 将来のライフイベント
ライフイベント表は、将来の重要な出来事(結婚、出産、住宅購入、退職など)を時間軸に沿って整理し、それに必要な資金計画を立てるためのツールです。したがって、将来のライフイベントを考慮することが最も重要です。
問題2
キャッシュフロー表を作成する際に必要な情報として最も適切なものはどれですか?
- 将来の収入と支出の予測
- 現在の資産と負債の状況
- 将来のライフイベント
- 現在の収入と支出の状況
【解説】
正解: 1. 将来の収入と支出の予測
キャッシュフロー表は、将来の収支状況や貯蓄残高を予測するための表です。そのため、将来の収入と支出の予測が必要です。
問題3
個人バランスシートに含まれない項目はどれですか?
- 現金
- 預金
- 収入
- 住宅ローン
【解説】
正解: 3. 収入
個人バランスシートは、ある時点での資産と負債の状況を表したものです。収入はキャッシュフロー表に含まれる項目であり、バランスシートには含まれません。
問題4
複利係数の計算において、現在の元本を複利で運用すると最終的にいくらになるかを計算するための係数はどれですか?
- 終価係数
- 現価係数
- 年金終価係数
- 年金現価係数
【解説】
正解: 1. 終価係数
終価係数は、現在の元本を複利で運用すると最終的にいくらになるかを計算するための係数です。
問題5
ライフプランニングの手順の中で、顧客の目的や要望を把握する段階はどれですか?
- 問題点の分析
- プランの実行
- プランの見直し
- 顧客の目的や要望の把握
【解説】
正解: 4. 顧客の目的や要望の把握
ライフプランニングの手順の最初の段階は、顧客の目的や要望を把握することです。これにより、顧客のニーズに合ったプランを立てることができます。
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