FP3級の実技試験「資産設計提案業務」の重要ポイントと例題についてまとめました。
試験の概要
「資産設計提案業務」は、日本FP協会が実施する実技試験の一つです。
この試験では、個人の資産設計に関する総合的な知識と提案能力が問われます。
具体的には、以下のような分野が試験範囲に含まれます。
- 金融資産: 株式、債券、投資信託などの金融商品の知識と運用方法。
- 不動産: 不動産の購入、売却、賃貸に関する知識。
- 相続・贈与: 相続税や贈与税の計算方法、相続対策。
- ライフプランニング: 教育資金、住宅資金、老後資金の計画。
- 年金: 公的年金、企業年金、個人年金の仕組みと受給方法。
- タックス(税金): 所得税、住民税、その他の税金に関する知識。
試験時間
試験は60分間で、20問の多肢選択式問題が出題されます。
合格基準は100点満点中60点以上です。
出題傾向と対策
過去問を分析すると、実際の生活シーンを想定した問題が多く出題される傾向があります。
例えば、ある家族のライフプランを基にした資産設計の提案や、相続税の計算問題などです。
練習問題と解説
問題1
田中さん(45歳)は、妻(42歳)と子供(15歳)の3人家族です。田中さんは現在、年収600万円の会社員で、妻は専業主婦です。田中さんは、子供の大学進学資金として300万円を準備したいと考えています。また、老後の生活資金として65歳までに2000万円を貯めたいと考えています。田中さんの現在の貯蓄額は500万円です。田中さんが目標を達成するためには、毎月どれくらいの金額を貯蓄する必要がありますか?
選択肢:
1. 5万円
2. 7万円
3. 10万円
4. 12万円
【解説】
正解: 3. 10万円
解説文:
田中さんの目標は、子供の大学進学資金300万円と老後の生活資金2000万円を合わせた2300万円です。現在の貯蓄額500万円を差し引くと、残り1800万円を貯める必要があります。田中さんは45歳で、65歳までの20年間でこの金額を貯める必要があります。1800万円を20年(240ヶ月)で割ると、毎月の貯蓄額は約7.5万円となります。しかし、将来のインフレや予期せぬ出費を考慮すると、毎月10万円を貯蓄することが現実的な目標となります。
問題2
佐藤さん(35歳)は、年収800万円の会社員で、毎月の生活費は30万円です。佐藤さんは、5年後にマイホームを購入するために頭金として1000万円を準備したいと考えています。現在の貯蓄額は200万円です。佐藤さんが目標を達成するためには、毎月どれくらいの金額を貯蓄する必要がありますか?
選択肢:
1. 10万円
2. 13万円
3. 15万円
4. 17万円
【解説】
正解: 2. 13万円
解説文:
佐藤さんの目標は、5年後にマイホームの頭金として1000万円を準備することです。現在の貯蓄額200万円を差し引くと、残り800万円を貯める必要があります。800万円を5年(60ヶ月)で割ると、毎月の貯蓄額は約13.3万円となります。したがって、毎月13万円を貯蓄することで目標を達成することができます。
問題3
山田さん(50歳)は、年収700万円の会社員で、妻(48歳)と子供(20歳)の3人家族です。山田さんは、子供の大学卒業後に老後の生活資金として1500万円を準備したいと考えています。現在の貯蓄額は300万円です。山田さんが目標を達成するためには、毎月どれくらいの金額を貯蓄する必要がありますか?
選択肢:
1. 5万円
2. 7万円
3. 9万円
4. 11万円
【解説】
正解: 2. 7万円
解説文:
山田さんの目標は、老後の生活資金として1500万円を準備することです。現在の貯蓄額300万円を差し引くと、残り1200万円を貯める必要があります。山田さんは50歳で、65歳までの15年間でこの金額を貯める必要があります。1200万円を15年(180ヶ月)で割ると、毎月の貯蓄額は約6.7万円となります。したがって、毎月7万円を貯蓄することで目標を達成することができます。
関連ページ
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