FP3級試験で出題される「株式投資」の重要ポイントと例題についてまとめました。
株式投資の概要
株式投資は、企業が発行する株式を購入することで、その企業の所有権の一部を取得し、配当金や株価の値上がり益を得る投資方法です。
FP3級試験では、株式投資に関する基本的な知識や指標の計算方法が出題されます。
指標 | 意味 | 計算式 |
---|---|---|
PER | 株価収益率。株価が1株当たり純利益の何倍か | 株価 ÷ 1株当たり純利益 (EPS) |
PBR | 株価純資産倍率。株価が1株当たり純資産の何倍か | 株価 ÷ 1株当たり純資産 (BPS) |
ROE | 自己資本利益率。自己資本に対する利益率 | 税引後当期純利益 ÷ 自己資本 × 100 |
配当利回り | 投資金額に対する配当金の割合 | 1株当たり配当金 ÷ 株価 × 100 |
配当性向 | 純利益に対する配当金の割合 | 配当金 ÷ 純利益 × 100 |
1. 株式投資の基本
株式投資の基本的な概念や用語について説明します。
株式とは
- 株式: 企業が資金を調達するために発行する証券。
- 株主: 株式を購入した人。株主には以下の権利があります。
- 議決権: 会社経営に参加する権利。
- 剰余金分配請求権: 会社の利益の分配を受ける権利。
- 残余財産分配請求権: 会社解散時に残った財産の分配を受ける権利。
株式の売買
- 証券取引所: 株式が売買される市場。日本では東京証券取引所などがあります。
- 売買単位: 株式取引で売買される単位。一般的には1株、100株、1,000株など。
- 注文方法:
- 指値注文: 売買価格を指定して注文。
- 成行注文: 売買価格を指定せずに注文。
2. 株式投資の指標
株式投資を行う際に重要な指標について説明します。
株価収益率 (PER)
- 意味: 株価が1株当たり純利益の何倍になっているかを示す指標。
- 計算式: PER = 株価 ÷ 1株当たり純利益 (EPS)
- 解釈: PERが高いと株価は割高、低いと割安と判断されます。
株価純資産倍率 (PBR)
- 意味: 株価が1株当たり純資産の何倍になっているかを示す指標。
- 計算式: PBR = 株価 ÷ 1株当たり純資産 (BPS)
- 解釈: PBRが高いと株価は割高、低いと割安と判断されます。
自己資本利益率 (ROE)
- 意味: 自己資本に対して企業がどれだけの利益を上げているかを示す指標。
- 計算式: ROE = 税引後当期純利益 ÷ 自己資本 × 100
- 解釈: ROEが高いほど、自己資本を効率的に運用できていると判断されます。
配当利回り
- 意味: 投資金額に対する配当金の割合。
- 計算式: 配当利回り = 1株当たり配当金 ÷ 株価 × 100
- 解釈: 配当利回りが高いほど、投資に対するリターンが大きいと判断されます。
配当性向
- 意味: 純利益に対する配当金の割合。
- 計算式: 配当性向 = 配当金 ÷ 純利益 × 100
- 解釈: 配当性向が高いほど、企業が利益を株主に還元している割合が高いと判断されます。
練習問題と解説
問題1
株式投資における「PER」とは何を意味するか?
- 株価収益率
- 株価純資産倍率
- 株価売上高倍率
- 株価配当率
【解説】
正解: 1. 株価収益率
解説文: PER(Price Earnings Ratio)は、株価を1株当たりの利益で割ったもので、株価が利益の何倍であるかを示します。
一般的に、PERが低いほど株価が割安とされ、高いほど割高とされます。
問題2
株式投資における「配当利回り」とは何を意味するか?
- 株価に対する配当金の割合
- 株価に対する純利益の割合
- 株価に対する売上高の割合
- 株価に対する純資産の割合
【解説】
正解: 1. 株価に対する配当金の割合
解説文: 配当利回りは、1株当たりの配当金を株価で割ったもので、投資額に対する配当金の割合を示します。
高い配当利回りは、投資家にとって魅力的な収益源となります。
問題3
株式投資における「株価純資産倍率(PBR)」とは何を意味するか?
- 株価を1株当たり純資産で割ったもの
- 株価を1株当たり利益で割ったもの
- 株価を1株当たり売上高で割ったもの
- 株価を1株当たり配当金で割ったもの
【解説】
正解: 1. 株価を1株当たり純資産で割ったもの
解説文: PBR(Price Book-value Ratio)は、株価を1株当たり純資産で割ったもので、株価が純資産の何倍であるかを示します。
一般的に、PBRが1倍を下回ると株価が割安とされます。
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