ビジネス会計検定3級で出題される「基本分析」の重要ポイントと練習問題を解説します。
基本分析の概要
ビジネス会計検定3級の「基本分析」では、企業の財務状況や経営成績を評価するための基本的な財務諸表分析を学びます。
具体的には、貸借対照表、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書を用いて、企業の成長性、安全性、収益性などを分析します。
分析項目 | 内容 |
---|---|
成長率の分析 | 売上高や利益の増加率を評価 |
安全性の分析 | 企業の負債比率や流動比率を評価 |
収益性の分析 | 売上高利益率や自己資本利益率を評価 |
キャッシュ・フロー情報の利用 | 営業活動、投資活動、財務活動によるキャッシュ・フローを評価 |
1株当たり分析 | 1株当たり利益や1株当たり配当を評価 |
1人当たり分析 | 従業員1人当たりの売上高や利益を評価 |
1. 成長率の分析
成長率の分析では、企業の売上高や利益の増加率を評価します。これにより、企業がどれだけ成長しているかを判断します。
- 売上高成長率:$$\text{売上高成長率} = \frac{\text{当期売上高} – \text{前期売上高}}{\text{前期売上高}} \times 100$$
- 利益成長率:$$\text{利益成長率} = \frac{\text{当期利益} – \text{前期利益}}{\text{前期利益}} \times 100$$
2. 安全性の分析
安全性の分析では、企業の財務的な安定性を評価します。主に以下の指標を使用します。
- 流動比率:$$\text{流動比率} = \frac{\text{流動資産}}{\text{流動負債}} \times 100$$
- 当座比率:$$\text{当座比率} = \frac{\text{当座資産}}{\text{流動負債}} \times 100$$
- 自己資本比率:$$\text{自己資本比率} = \frac{\text{自己資本}}{\text{総資産}} \times 100$$
練習問題と解説
問題1
次のうち、流動比率の計算式として正しいものはどれですか?
- 流動比率 = 流動負債 / 流動資産 × 100
- 流動比率 = 流動資産 / 流動負債 × 100
- 流動比率 = 総資産 / 流動負債 × 100
- 流動比率 = 流動資産 / 総資産 × 100
【解説】
正解: 2
流動比率は、企業の短期的な支払い能力を評価するための指標で、流動資産を流動負債で割ったものです。この比率が高いほど、企業は短期的な負債をカバーする能力が高いとされます。
問題2
次のうち、自己資本比率の計算式として正しいものはどれですか?
- 自己資本比率 = 自己資本 / 総資産 × 100
- 自己資本比率 = 総資産 / 自己資本 × 100
- 自己資本比率 = 自己資本 / 流動資産 × 100
- 自己資本比率 = 流動資産 / 自己資本 × 100
【解説】
正解: 1
自己資本比率は、企業の財務的な安定性を評価するための指標で、自己資本を総資産で割ったものです。この比率が高いほど、企業は自己資本によって資産を賄っている割合が高く、財務的に安定しているとされます。
問題3
次のうち、売上高成長率の計算式として正しいものはどれですか?
- 売上高成長率 = (当期売上高 – 前期売上高) / 前期売上高 × 100
- 売上高成長率 = (前期売上高 – 当期売上高) / 前期売上高 × 100
- 売上高成長率 = (当期売上高 – 前期売上高) / 当期売上高 × 100
- 売上高成長率 = (前期売上高 – 当期売上高) / 当期売上高 × 100
【解説】
正解: 1
売上高成長率は、企業の売上高がどれだけ成長しているかを評価するための指標で、当期売上高から前期売上高を引き、その差を前期売上高で割ったものです。この比率が高いほど、企業の売上高が成長していることを示します。
関連ページ
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