FP3級試験で出題される「相続と保険の活用」の重要ポイントと例題についてまとめました。
相続と保険の活用の概要
FP3級試験では、「相続と保険の活用」に関する知識が問われます。
相続とは、被相続人(亡くなった人)の財産を相続人(遺族)が引き継ぐことを指します。
保険は、相続対策として重要な役割を果たし、相続税の負担軽減や遺族の生活資金確保に役立ちます。
項目 | 内容 |
---|---|
相続 | 被相続人の財産を相続人が引き継ぐこと |
保険の活用 | 相続税の負担軽減、遺族の生活資金確保 |
1. 相続の基本
相続に関する基本的な知識を以下にまとめます。
相続人の範囲と順位
相続人の範囲と順位は民法で定められています。
- 常に相続人: 配偶者(法律上の婚姻関係にあるものに限る)
- 第1順位: 子(養子も含む)
- 第2順位: 直系尊属(父母、祖父母など)
- 第3順位: 兄弟姉妹
相続分
相続人が複数いる場合、それぞれの相続人が財産を相続する割合を相続分といいます。相続分には法定相続分と指定相続分があります。
- 法定相続分: 民法で定められた相続分
- 指定相続分: 被相続人が遺言で定めた相続分(法定相続分より優先される)
法定相続分の例
順位 | 相続人 | 相続分 |
---|---|---|
配偶者のみ | 配偶者 | すべて配偶者 |
第1順位 | 配偶者+子 | 配偶者:1/2、子:1/2 |
第2順位 | 配偶者+直系尊属 | 配偶者:2/3、直系尊属:1/3 |
第3順位 | 配偶者+兄弟姉妹 | 配偶者:3/4、兄弟姉妹:1/4 |
2. 保険の活用
保険は相続対策として非常に有効です。以下にその具体的な活用方法を示します。
相続税の負担軽減
生命保険金は、相続税の非課税枠が適用されるため、相続税の負担を軽減する手段として利用できます。
- 非課税枠: 500万円 × 法定相続人の数
遺族の生活資金確保
被相続人が生命保険に加入している場合、保険金が遺族の生活資金として役立ちます。これにより、遺族が経済的に困窮するリスクを軽減できます。
保険の種類と特徴
保険の種類 | 特徴 |
---|---|
生命保険 | 被保険者の死亡時に保険金が支払われる |
医療保険 | 病気やケガの治療費をカバー |
損害保険 | 火災や盗難などの損害を補償 |
保険契約時の注意点
- 契約内容の確認: 保険契約の内容を十分に理解する
- 解約条件の確認: 解約時の条件や手数料を確認する
- 保険料の支払い能力: 保険料を無理なく支払えるか確認する
練習問題と解説
問題1
被相続人が死亡した場合、相続人が取得する財産に対して課される税金は何ですか?
- 所得税
- 贈与税
- 相続税
- 消費税
【解説】
正解: 3. 相続税
相続税は、被相続人が死亡した際にその財産を相続人が取得する場合に課される税金です。
所得税や消費税とは異なり、相続に特化した税金です。
問題2
生命保険金が相続税の非課税枠として認められる金額の計算方法はどれですか?
- 500万円 × 法定相続人の数
- 1000万円 × 法定相続人の数
- 500万円 × 実際の相続人の数
- 1000万円 × 実際の相続人の数
【解説】
正解: 1. 500万円 × 法定相続人の数
生命保険金は、相続税の非課税枠として「500万円 × 法定相続人の数」が認められています。
これにより、一定額までの生命保険金は相続税の対象外となります。
問題3
次のうち、相続人の範囲に含まれないのは誰ですか?
- 配偶者
- 子
- 兄弟姉妹
- 友人
【解説】
正解: 4. 友人
相続人の範囲には、配偶者、子、直系尊属(父母、祖父母など)、兄弟姉妹が含まれますが、友人は相続人の範囲に含まれません。
問題4
被相続人が遺言を残していない場合、法定相続分に基づいて相続財産が分配されます。
配偶者と子が相続人である場合、配偶者の法定相続分はどれですか?
- 1/2
- 2/3
- 3/4
- 1/3
【解説】
正解: 1. 1/2
配偶者と子が相続人の場合、配偶者の法定相続分は1/2、子の法定相続分も1/2です。
これにより、配偶者と子が均等に相続財産を分け合うことになります。
問題5
生命保険を相続対策として活用する主な目的は何ですか?
- 保険料の節約
- 相続税の負担軽減
- 保険会社の利益増加
- 保険契約者の所得増加
【解説】
正解: 2. 相続税の負担軽減
生命保険は、相続税の非課税枠を利用することで相続税の負担を軽減するために活用されます。
また、遺族の生活資金を確保するためにも重要な役割を果たします。
関連ページ
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