FP3級試験で出題される「保険制度全般」の重要ポイントと例題についてまとめました。
保険制度全般の概要
FP3級の試験では、保険制度全般についての知識が問われます。
今回は、試験に出やすい社会保険と民間保険、保険会社の募集形態、契約者保護制度などについて詳しく説明します。
項目 | 内容 |
---|---|
社会保険 | 健康保険、年金保険、介護保険など |
民間保険 | 生命保険、損害保険、医療保険など |
募集形態 | 代理、媒介 |
契約者保護制度 | ソルベンシー・マージン比率、保険契約者保護機構、クーリング・オフ制度 |
1. 社会保険と民間保険
社会保険
- 健康保険: 医療費の一部をカバーする保険。
- 年金保険: 老後の生活を支えるための保険。
- 介護保険: 高齢者や障害者の介護費用をカバーする保険。
民間保険
- 生命保険: 人の生存や死亡に関連するリスクをカバーする保険。
- 終身保険、定期保険、養老保険など。
- 損害保険: 偶然の事故や災害による損害をカバーする保険。
- 火災保険、自動車保険など。
- 医療保険: 病気やケガの治療費をカバーする保険。
2. 保険会社の募集形態
代理
保険代理店が保険契約の承諾を行い、その契約が成立する形態。
媒介
保険代理店が契約の仲介を行い、保険会社が承諾して契約が成立する形態。
3. 契約者保護に関する制度や規制
ソルベンシー・マージン比率
保険会社の支払い能力を示す指標で、200%が健全性の目安とされています。
保険契約者保護機構
保険会社が倒産した場合に契約者を保護するための機構。
- 生命保険契約者保護機構: 責任準備金の90%まで補償。
- 損害保険契約者保護機構: 保険金の80%~100%を補償。
クーリング・オフ制度
契約後一定期間内であれば無条件で契約を解除できる制度。
訪問販売や電話勧誘販売などが対象。
4. 保険業法と保険法
保険業法
保険会社に対する規制を行う法律。
虚偽の告知、重要事項の不告知、不当な乗換行為などが禁止されています。
保険法
保険契約に関する一般的なルールを定めた法律。
告知義務違反があった場合、保険契約を解除できる。
5. 共済と少額短期保険
共済
多くの人からお金を集め、損害が発生した人に保障を行う仕組み。
掛金が安いが、商品の種類が少ない。
少額短期保険
少額・短期・掛け捨ての保険商品。
保険金額総額は1,000万円以下、保険期間は1年以内(生命保険・医療保険の場合)。
練習問題と解説
問題1
日本の社会保険制度に含まれないものはどれですか?
- 健康保険
- 年金保険
- 介護保険
- 自動車保険
【解説】
正解: 4. 自動車保険
解説文: 自動車保険は民間保険であり、社会保険制度には含まれません。社会保険制度には、健康保険、年金保険、介護保険などが含まれます。
問題2
生命保険の種類に含まれないものはどれですか?
- 終身保険
- 定期保険
- 火災保険
- 養老保険
【解説】
正解: 3. 火災保険
解説文: 火災保険は損害保険の一種であり、生命保険の種類には含まれません。生命保険には、終身保険、定期保険、養老保険などがあります。
問題3
保険契約者保護機構が補償するのはどのような場合ですか?
- 保険会社が倒産した場合
- 保険契約者が保険料を支払わなかった場合
- 保険契約者が虚偽の告知をした場合
- 保険契約者が契約を解除した場合
【解説】
正解: 1. 保険会社が倒産した場合
解説文: 保険契約者保護機構は、保険会社が倒産した場合に契約者を保護するための機構です。生命保険契約者保護機構や損害保険契約者保護機構があり、それぞれの保険金や責任準備金を補償します。
問題4
クーリング・オフ制度が適用されるのはどのような場合ですか?
- 保険契約者が保険料を支払わなかった場合
- 保険契約者が契約を解除したい場合
- 保険契約者が訪問販売で契約した場合
- 保険契約者が保険金を請求した場合
【解説】
正解: 3. 保険契約者が訪問販売で契約した場合
解説文: クーリング・オフ制度は、訪問販売や電話勧誘販売などで契約した場合に適用され、一定期間内であれば無条件で契約を解除することができます。
問題5
ソルベンシー・マージン比率が示すものは何ですか?
- 保険会社の収益性
- 保険会社の支払い能力
- 保険契約者の満足度
- 保険契約の数
【解説】
正解: 2. 保険会社の支払い能力
解説文: ソルベンシー・マージン比率は、保険会社の支払い能力を示す指標であり、200%が健全性の目安とされています。この比率が高いほど、保険会社の財務状況が安定していると判断されます。
関連ページ
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